昨秋の台風15号「令和元年房総半島台風」により長期間にわたる大規模な停電被害に見舞われたことを教訓に、千葉県は東京電力パワーグリッド(株)との間で協議を重ね、この度、
「災害時の停電復旧及び停電の未然防止の連携等に関する基本協定」を7月30日に締結することとなりました。
・大規模停電時における倒木・倒壊電柱の除去を、県と電力会社で相互に連携して行うこと
・大規模停電時に、必要に応じ相互に連絡員を派遣し情報共有や要請を行うこと
・電源車の配備先の情報を共有し、重要施設に優先配備できるようにすること
・平時における計画的な樹木伐採について、可能な限り連携して取り組むこと
が主な内容となっています。
昨年の台風被害で停電が長期化した要因に、圧倒的な数の倒木や倒壊電柱を除去しなければならなかったことや、さらには、電気設備に倒れ掛かったような倒木は、感電事故になる恐れがあることから電力会社が安全確認を行わねばならないため、木の伐採作業も電力会社で行ったことが復旧作業を難航させ多くの時間を要しました。
この改善に我が会派では、議員が分担して県内各地での災害現場を調査したうえで、令和元年9月定例県議会の代表質問で、電力会社との早期電力復旧に関する災害協定の締結を訴え、また既に締結をしていた和歌山県への視察調査を行い、それを参考に重ねて具体的な提案、要望を行うなど、締結への後押しをしてきました。
本県内では、今年に入ってから同社との災害協定を千葉市を始め、かずさ4市(木更津・君津・富津・袖ケ浦)、市原市、いすみ市、成田市、4 市 1 町(八街・山武・富里・佐倉・酒々井)、大多喜町、館山市、芝山町、南房総市が順次締結してきましたが、県との協定により全県域での対応が可能となります。
また、復旧作業において全国各地の電力会社から多人数での応援が入り、24時間体制での作業が施されましたが、実は、設備復旧に必要な工具や部品、手法にはそれぞれの電力会社ごとの違いがあることが作業を滞らせた一因にもなっていました。これに対しては、今月24日に大手電力10社で統一化が図られたと報じられました。
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